母の姿を確認すると、すぐさま手を振ってきた息子

よく見ると泣いている

手を振ってその手で涙を拭い、そしてまた手を振って涙を拭い…

時折「ママ〜」と言いながら


ママに手を振れば振るほど心細さや不安、寂しさが募ってきて更に泣いてしまう

かと言って私の姿が見えなくなるともっと不安になってしまう


だから私は笑顔で手を振り返し続けた

時折「大丈夫」という頷きも入れたり、親指で「good」のサインも送ったり


とにかく顔がぐしゃぐしゃになる程泣きじゃくってはいるけど、先生の指示はきちんと聞き、その通りに実行する

とてもとても心細いけど今やるべきことは重々わかっている


そんな一生懸命な姿を見て息子の心の成長を感じずにはいられなかった


暫く経って息子は壁を乗り越えた

泣き顔から笑顔へと移り、今いる状況を楽しみ始めた


怖かっただろう、不安だっただろう

そんな時息子が唯一頼りにするのが私であり、息子にとっての安全地帯

その姿を目の当たりにして、自分がどれだけ息子にとって大切で、求められている存在であることかを痛感した

それと同時に息子がひとつ壁を乗り越える瞬間を見ることができて、こんなにありがたい1日はなかった


今自分が大人になって当たり前にしていることは決して最初から当たり前だったわけではない

沢山の壁を乗り越え、心の葛藤を経験し、自分なりに心の道を作ってきた


育児の醍醐味は、自分の今までの人生を我が子の年齢に応じて振り返り立ち返ることができること

あの時私はこう感じていたな

なんだこのヘンテコなルール

大人は間違っている

などなど


覚えている限り息子の気持ちに寄り添いたいなと思う


母になれて良かった

子供を育てることができて良かった

今日の息子を最大級に褒め称えよう

感謝






















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