最後の予防接種
先日、息子の大嫌いな注射を打ちにかかりつけ医の元へ
相変わらず息子は
「注射いやだな〜」とぼやいていた。
先生が「一瞬よ〜」と言いながら光の速さの如く注射を打ち終わったあと、
先生は何気なくこんなことを言った。
「はい。これで一通りの予防接種はおしまいね。」
ふむ。
予防接種が終わった?
そう思った途端に、息子がまだベイビーだった頃を思い出した。
思えば息子は予防接種でほとんど泣いたことがなかったぁ。
赤ちゃんの頃は「ほえ?」という間に打ち終わり、
痛みを感じる前に私が気を紛らわせていたから泣かなかった。
2歳くらいになるとなんとなくわかって来て、
「ピエェ」と少しの間泣いたっけかな。
幼稚園の頃は、泣きこそはしないが、とにかく機嫌が悪くなった。
年少さんか年中さんの頃には私のお気に入りのエピソードが生まれた。
注射を打ちに行く前、とっても愚図るもんだから、
「注射頑張って打ったらアイス買ってあげるよ!」と、アイスで釣ってみた。
幸い、家から病院へ行く通り道にコンビニがあったもんだから、
帰りに買ってあげられる。
超絶機嫌が悪い息子を病院へ連れて行き、無事打ち終わったあと、
「ママ、アイスでしょ!アイス買ってくれるんでしょ!」
と言うので、
「うん。約束通り帰りにコンビニで買おうね。」と答えたら
「ママ何言ってんの。サーティーワンだよ。」
息子らしさ全開。
さすがに生まれてから何年も予防接種を打っていると、
「はいはい。次はこの予防接種ね。」なんて私の中で流れ作業状態。
だけど、生まれたて、100%ピュアなボディにワクチンを打つ時はどれだけ悩んだだろう。
私にとって我が子に打つ予防接種とは、
愛しのベイビーが初めて社会とコネクトする大きな出来事だったのだ。
むやみやたらに予防接種を打つことが何だか怖くて、
予防接種にまつわる本を読み漁った。
読み漁った結果、正解はないと言うことがわかった。
時短のために、いくつかのワクチンを同時接種するパターン
スケジュール帳みっちりにあらゆる予防接種を打ちに行くパターン
全く打たないパターンもある
もうね、常に寝不足な頭には何が何だかわからなくなるし、
正常な判断もできなくなるし…
ついでにこういう時の元夫は頼りにならず、どこか他人事。
結果、私は直感に従うことにして、
自分自身が打った予防接種だけ打つことにした。
それが正解なのか不正解なのかはわからないけれど、
ありがたいことに息子は大きな感染症にかかることなく、
無事にスクスク育ってくれている。
とりあえず、私が下した判断で大丈夫だったっぽい。
「ねぇ、息子よ、これで予防接種終わりだって!」
打ち終わったあと息子にそう伝えたら、
「よっしゃー!!!もう打たないでいいんだね!!!」
と、喜ぶそばで、先生が母子手帳をパラパラめくって放った一言。
「あ、お母さん、おたふくかぜの追加がまだ打ち終わってなかったみたい。」
「・・・・。おたふくかぜは打たねば・・・。」
10年以上前のこと、私のいとこがおたふくかぜにかかった。
年齢にして40歳手前だったかな。
いとこはハーフのため幼少の頃から海外を行ったり来たりしていたもんだから、
おたふくかぜの予防接種を打ち忘れていたっぽい。
当時いとこは結婚したてだったこともあり、親戚中が大騒ぎ。
どうやら大人になっておたふくかぜにかかると
子供ができにくいという説があった。
そんなわけで母から私に電話がかかって来たことを思い出した。
「あなた、おたふくかぜの予防接種打ったわよね!?」
そんなこと私に聞かれても知りませんがな…
と言うわけで息子よ、あと1回予防接種打つぞ。
これが本当に最後の最後ね!
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