ジルに伝えたい沢山のこと
ねえ、ジル
ここだけの話ね
実は私「犬派」なの
それも根っからのね
私がまだ小学生低学年の時
当時は団地の6階に住んでいたのね
ある晩寝ていたらなんだか胸が重くて、とても重苦しくて目が覚めたの
そしたら私の胸の上に白猫が乗っかって私を見下ろしていたの
「しまった!お化けを見てしまった!」
そう思ってとっても怖くなって布団の中に急いで頭まで潜ったの
「怖いよー怖いよー早くどっか行ってくれないかなー」
そう思って気付いたらまた眠りに落ちて朝が来たの
それ以来猫に一目置くようになったのよ
そんな体験をして数十年後
ある時からやたら猫が私に近付き、私の日常に入ってくるようになったのよ
それはそれは出会う猫みんな可愛く人懐こく面白い猫にね
ある時は当時勤めていた会社で飼うようになったり
ある時は元カレと住んでいた家に居つくようになったり
とにかく猫との関係性が深くなる経験ばかり
そしてジル、ついにあなたに出会ったのよ
あなたは私が夜ベッドに入ると決まってあなたもベッドに登ってきて、更に私の胸に乗り私を見下ろす
そう、それはまるで、私が小学生の時に夜中に重くて目を覚まし、目を開けると白猫が私を見下ろしていた時のように
あの時感じた重さと、あなたが私に乗っかる重さはまさに一緒なのよ
ねえジル、猫って9回死んで生き返るって言うじゃない?
あの時のあの猫はひょっとしてジル、あなただったの?
そんな訳ないと思うけど、そうであってもいいよ
あなたがあっちの世界に行ってしまったら、私は時折あなたの重さで夜中に目が覚めてもいいかも
そんな日常も悪くないよね
私ね、魂の存在って信じるの
肉体はなくなっても魂は永遠なのよ
あなたに触れたり見つめ合ったり声を聞く事はできなくなっちゃうと思うけど、あなたを感じる事はきっといくらでもできる
ジル、あなたが大好きよ
出会う前から出会っていたのかもね
ありがとう
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