大好きなジルへ
明け方気付いた
大好きなジルが死んでしまったことを
今まで絶えず聞こえてきた苦しい呼吸や、時折出す喘ぎ声
朝4:30、そこには静寂があった
「死んでしまった…」
最初その事実が怖すぎて受け入れられなかった
死んでしまったジルに近付けなかった
恐る恐る近付いて美しい体を撫でたけど、全く動かなかった
暗闇の中泣き崩れて、泣きじゃくった
泣きじゃくりながら心の中で「やっぱり」という覚悟もあったけど、死んでしまった現実があまりにもショック過ぎた
暫く電気を点けられなかった
ジルの死に顔を見るのが怖くて
物凄い苦しそうな顔をしていたらどうしよう
白眼を剥いていたらどうしよう
意を決して携帯の光で顔を照らした
そこには今でも生きているんじゃないかというくらい美しい顔をしたジルがいた
今まで見続けて来た美しい顔がそこにはあった
抱きしめてまた泣いた
私はジルの最期を看取れなかった
朝4:30に突然目が覚めて足元で死んでいるジルを見つけた
生前苦しんでいる時、近くに寄って話しかけると決まって私を避けた
「話しかけないで」
「近寄らないで」
と言わんばかりにもう歩けないのに必死で私を避けた
フローリングだと寒いだろうからラグの上に移動させると、必死にフローリングの方へ這って行った
最後の夜、私の寝室に無理矢理運んだ
喘ぎ声の頻度が減り、私は安心した
そして眠りについた
同時にジルは永遠の眠りについてしまった
ドクターが言っていた
最期を覚悟した猫は大体冷たい床を好むと
また、こうも言ってくれた
「ジルちゃんはみんながちゃんと眠れたのを確認し、その姿を見て安心して逝ってしまったのでしょうね。本当に家族を支えてくれていたんですね。さすがカッコいいジルちゃんですね。」と。
私はこの解釈が気に入った
ねえ、ジル
あなたが大好きよ
今までもこれからも
あなたは私にとって特別な存在
あなたと出会い、10年共に出来て私は幸せでした
あなたの心の美しさを決して忘れないよ
苦しみから解放されて、たくさん羽ばたいてね
そしてまた会おうね
ありがとう
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